歯並びは様々な要因で決定されるため、本人の努力だけですぐさま改善できるものではないかもしれません。しかし歯並びの悪さがコンプレックスになって上手に笑顔を作れなかったり、歯並びの悪さの影響で虫歯や口臭がひどくなったりすれば、結果として清潔感のある男からは遠ざかってしまいます。特に欧米では歯並びが人格や能力を評価するポイントにもなるように、歯並びは第一印象を左右する要素でもあり、多少のコストがかかっても歯の矯正をして歯並びを整えることは、清潔感のある男になるうえで効果的な方法の1つといえるでしょう。
スワン歯科グループを運営する医療法人スワン会が全国の女性100人をターゲットとして行った「男性の歯や口元、気になるのはどこ?」というテーマのアンケート調査において、気になる項目の第1位となった「歯の色(43%)」に次いで32%の女性が「歯並び」を挙げていることが判明しました。
歯の色については、歯の黄ばみがタバコや不潔な生活環境を連想させて悪印象であるというだけでなく、黄ばんだ歯が口臭をイメージさせることで近寄りたくないという気持ちを抱かせるという理由が回答されています。
また歯並びについても、歯並びの悪さが魅力の低下につながるといった20代女性の意見や、ガチャガチャの歯並びが男性の評価としてマイナスポイントになるという30代女性の意見もあります。歯並びの状態は歯の色と並んで女性が男性を判断する基準になっているようです。
かつて「芸能人は歯が命」といった流行語が使われたテレビCMが流行った時代もありました。歯並びは顔の中でも人の第一印象を左右する大きなポイントであり、事実としてアメリカやヨーロッパなどの欧米諸国では歯並びが悪いというだけで人格や能力をマイナス評価されたり、いっそ家庭環境に何かしらの問題があったのでないかと推測されてしまったりするケースも少なくありません。しかし言い換えれば、歯並びが良いだけで他人からの第一印象を好意的なものに誘導できるということであり、歯並びが整えばアピールポイントになってくれます。
日頃からオーラルケアを怠らず、健康的な生活を送っていたとしても、歯並びが悪いだけで口臭がきつそう、生活習慣が悪そうといったネガティブな印象を持たれてしまうリスクがあります。また歯並びの悪い人は虫歯や歯周病などのリスクが高く、噛み合わせの悪さが不健康な体質につながりやすいことも事実として知られています。そのため歯並びが良くなれば清潔感を高められ、健康的な印象を与えやすくなるでしょう。
第一印象が良くなれば、自然と心理的な距離も近くなりやすく、コミュニケーションをとるうえで効果的な状況を得られやすくなります。歯並びが悪いことがコンプレックスになって口を開けられなかったり、歯を見せて笑えなかったりすれば、それだけで相手と真正面から向き合って会話したり笑い合ったりしにくくなることも問題です。
歯並びが良くなることでコミュニケーションのハードルが下がることに加えて、精神的にも自信がついて、自分の良さをしっかりと相手に伝えられ、相互理解へつなげられることは大きなメリットです。
歯並びが悪いと、歯みがきを行っても歯ブラシの毛先が歯の表面や歯間をケアしづらくなり、必然的に磨き残しや食べかすの詰まりといった状況が発生しやすくなってしまいます。また食べかすが虫歯菌の温床となって虫歯リスクを増大させたり、歯石として固着して口臭や歯の見た目の悪化といった悪影響を一層強めたりすることも問題です。毎日のオーラルケアを怠っていないのに様々なリスクが増大する時点で歯並びの悪さにはデメリットがあるといえます。
歯並びが悪いことで虫歯や歯周病のリスクが増大すれば、口の中が不健康な状態になりやすく、虫歯菌や歯周病菌の影響によって全身疾患のリスクが増大するといった危険性も示唆されています。また歯並びが悪くて正常な噛み合わせができない場合、食事をしても十分な咀嚼を行えず、消化機能へ負担をかけてしまったり十分な栄養補給が行いにくくなったりといった可能性も考えられるでしょう。
歯の表面はしっかりとケアをして自然な白さを保っているにもかかわらず、歯並びの悪さの影響で重なり合った歯の陰影が歯の表面に発生してしまい、結果として歯が黒ずんで見えたりくすんで見えたりするといったケースも考えられます。鏡を見て口の中をセルフチェックしようとしたとしても、歯並びが悪ければ正確に見ることが困難です。
歯の見た目を改善して第一印象を良くしようと、歯科クリニックでホワイトニングを受けることもあるでしょう。しかし歯並びが悪くて歯の重なりがあった場合、ホワイトニング用の薬剤がそれぞれの歯へ均一に作用できず、仕上がりの見た目にムラが生じたり、ホワイトニングの効果が発揮されにくかったりするといった問題もあります。
歯並びを決定する要素や要因には複数のものがあり、両親から受け継ぐ遺伝的な影響もその1つです。
ただし遺伝だけで歯並びの悪さが生じるわけでなく、成長の過程で口や顎などの筋肉・骨がバランス良く発育できていなかったり、何かしらの先天的な病気やその合併症として歯並びへ悪影響を及ぼしたりといったケースも珍しくありません。遺伝的な要素はあくまでも歯並びに影響するポイントの1つであると理解しておきましょう。
幼少期など歯や顔面の骨格が成長途上の段階で、顔の片側に頬杖をつく癖があったり、口の中で舌がきちんと収まっていなかったりすると、歯並びが悪くなってしまう可能性があります。また食生活でも硬いものを食べる機会が少なく、舌や口周りの筋肉が正常に発達していない場合、歯並びに何かしらのマイナス影響が生じる可能性も無視できません。その他にも歯みがき習慣の有無や虫歯などの治療歴、事故やケガといった要因で歯並びが悪くなることもあります。
いわゆる「出っ歯」は上部の前歯が前方へ突出している状態で、正式には「上顎前突」と呼ばれます。どの程度から出っ歯になるといった数値的な基準が存在するわけではありませんが、出っ歯の人は歯をぶつけてケガをしやすいといったリスクも考えられるでしょう。
人の歯は通常、上下の歯を噛み合わせた際に、上の前歯が前方になり、下の前歯が奥にあるという構造になっています。しかし受け口の場合は下の前歯が前方になってしまい、上の前歯が奥に入り込んでいる状態です。
叢生(そうせい)・乱杭歯はいわゆる「ガチャ歯」などと呼ばれる歯並びのことであり、乱雑に生えている歯並びを指す用語です。がちゃがちゃで不規則な歯並びは見た目だけでなく、健康面でも悪影響を及ぼすリスクが高まります。
奥歯を噛んで上下の歯を合わせようとしても、上下の前歯に隙間が生じてしまう状態です。開咬の人は食事をしていても前歯で食べ物をかみ切ることが難しくなるなど、日常生活でも支障をきたす恐れがあります。
上下の歯が過剰に深く噛み合ってしまっている歯並びです。過蓋咬合の人は下の前歯が上の前歯の裏に当たって歯肉を傷つけたり、下の歯が上の歯によって隠れてしまったりする状態です。
歯の並び方やサイズが均一ではなく、歯と歯の間に隙間が生じている状態です。正常な歯並びでも歯と歯の間に多少の隙間は存在しますが、明らかに穴や隙間のように見える状態の歯並びはすきっ歯と呼ばれます。
歯並びをすぐさま自分で改善できなくともオーラルケア習慣を維持することで、病気といったリスクを軽減することは可能です。特に歯並びの悪い人の場合、歯並びの良い人よりも時間をかけて丁寧に歯みがきやフロスによるケアを意識しなければなりません。
また普段からオーラルケアを行うことで、自分の口の中や歯の状態についても変化を自覚しやすくなるといったメリットもあります。
自分で積極的にオーラルケアを行って歯の状態をチェックしていたとしても、歯並びが悪いせいで見えにくい部分や隠れてしまっている部分があり、どうしても歯ブラシやフロスではアプローチできない場所が発生することもあるでしょう。そのため定期的に歯科クリニックで検診を受けて、医師の目で口の中や歯の状態を確認してもらうことが大切です。
歯列矯正は保険適用でなく自費診療になる場合も多く、コスト面で足踏みしてしまう人が少なくないことは事実です。しかし、歯並びを改善することで得られるメリットは現在だけでなく将来にわたっても影響するもの。第一印象の改善や健康的なライフスタイルの獲得などお金では変えられない価値を持つメリットも少なくありません。歯並びを改善することでメンタル面のポジティブな効果を獲得できる期待もあり、清潔感のある男を目指す人であれば一考の価値はあるでしょう。
歯列矯正や矯正治療と聞いてイメージされるものの1つで、「ブラケット」と呼ばれる留め具のような部品を歯の表面に接着させて、ゴムやワイヤーを通して歯を正常な位置へ誘導していくという矯正治療です。治療中はいわゆる「矯正治療中」の見た目になってしまいますが、ブラケット矯正でも複数の方法があるため、医師と相談しながら自分に合った方法で矯正しましょう。
ブラケット矯正のメリットは、矯正治療の中では比較的費用を抑えやすいという点。対応できる歯科クリニックや歯科医師も多く、近所の歯科クリニックで矯正治療を始めたいと考えた際に候補として提案される治療法です。時間をかければ相当の不正咬合でも改善のチャンスがあります。
ブラケット矯正のデメリットは、やはりその見た目が1つです。歯の前面にブラケットを装着する場合、その部品やワイヤーがむき出しになるため、口を開くたびに矯正器具が見えてしまい、逆にコンプレックスが増す恐れもあります。
またブラケットに食べかすが生じやすかったり、唇の裏に違和感を覚えたりすることも。裏側矯正で歯の裏側にブラケットを付けた場合は舌を傷つけやすいといったデメリットも無視できません。その他、治療期間が数年単位になることもあります。
マウスピースは個々の患者の歯型に合わせて製作する器具です。歯にはめて装着することで衝撃から歯を守ったり、歯ぎしりや食いしばりによる歯へのダメージを軽減したり、また歯の位置を誘導して歯列矯正に利用するといった使い道があります。
歯列矯正としてマウスピースを利用する場合、あらかじめ専用システムで現状の歯並びから矯正後の歯並びまでをシミュレーションし、それに合わせて段階的に複数のマウスピースを製作します。そして常にマウスピースを装着して、少しずつ歯の位置を矯正していくという流れです。
審美性に優れた矯正方法の1つです。専用素材で作られたマウスピースは透明で、矯正のための強度を維持しているため注意して見なければ他人から気づかれにくいといった利点があります。
またマウスピースを装着することで違和感や痛みが生じる恐れもあるものの、ブラケット矯正のように器具が口内を傷つけて口内炎や食欲減退といった状況を生じさせるリスクは低くなります。
オーラルケアのタイミングや食事のタイミングなど、患者が自分で意識的にマウスピースを付けたり外したりしなければならず、手間がかかる点がデメリットです。またマウスピースは正常な位置へ歯並びを誘導するために設計されており、装着時に痛みが発生したり上手く装着できなかったりする可能性もあります。その他、対応できるクリニックが限られることもデメリットです。
歯の表面に似せたデザインのセラミック冠を使って歯並びを美しく見せる治療や、金属ブラケットの代わりに歯の色に似たセラミック製のブラケットを使って行う治療など、セラミックを利用した矯正治療の総称です。
セラミック冠を利用する治療の場合、通常のブラケット矯正では治療期間が長くなる歯を削って、そこにセラミックをかぶせたり表面にラミネートベニアを貼り付けたりといった方法があります。またセラミックブラケットを使用する場合、金属よりも見た目の違和感を軽減できます。
セラミック冠を使った治療では治療期間を大幅に短縮できるうえ、本人の生まれつきの歯よりも美しい歯を再現できる可能性があるでしょう。またセラミックブラケットを使った治療の場合、治療期間はブラケット矯正と同程度でも、歯の表面の色に似たブラケットを使用するため審美性に優れており、見た目の印象を良好に維持できる可能性があります。
金属製のブラケットと比較して、費用が高額になりやすい点がデメリットです。またセラミック冠を使った治療の場合、自然の歯を削ってセラミックで代替させるため、自分の生まれつきの歯を大切にしたいと考える人にとっては大きなデメリットになるでしょう。
歯並びは男の印象を左右する重要なポイント。女性にもチェックされている部分だからこそ、イマドキ女子の歯並びにまつわる本音を聞いて現実を直視することが大切だ。
あやかさん
(25歳)
子供の頃から綺麗になりたいと頑張ってきた私だから、美容や清潔感には継続が大事だって分かります。歯並びの矯正やケアは簡単に叶えられるものでないけれど、だからこそ頑張っている男性は素敵だなって思いますね。大人になってからの歯の矯正はお金や苦労も大きいですが、それを頑張った分の成果はきっとあります!
ゆりさん
(23歳)
私は放送局でラジオDJをしていたこともあり、タレントさんや芸能界の方と接することもありましたが、やっぱり歯並びの綺麗な人はそれだけで好印象でした。また自信を持って笑顔を見せられる人は芸能人やモデルでなくても素敵だと感じます! 結局どんな人でも人と接する限りはオーラルケアや歯並びって大切なんですよね。
実際に歯科クリニックが行ったアンケート結果からも分かるように、歯並びは歯の色と並んで女性から見られているポイント。同時に、なかなか他人から指摘されにくく、自分で意識していなければ気づかないうちに女性を遠ざけてしまう要因にもなるのだ。
大人になってからの歯の矯正は費用や苦労も大きくなるが、今ここで頑張ることにより一生涯のメリットを追求できると考えれば、清潔感のある男を目指すだけでなく男としての成長を目指すうえで、価値のある自己投資と言えるだろう。