せっかく正装でキメようとしていても、シワだらけやヨレヨレのスーツだと台無しだ。ビジネスでは「やる気のない人」という印象を与えてしまい、その人の信頼性にも関わってくるだろう。
スーツだけでなく、インナーのYシャツにも注意したい。アイロンをかけてシワを伸ばしていても、襟や袖に黄バミや黒ずみがついていたら清潔感からは遠く離れてしまうのだ。「近距離で見ないと分からないから」と気を抜いてしまってはいないだろうか。シャツの黄バミや黒ずみは、女子はもちろん意外と同性からも見られているポイントだ。
あまりにも傷んだ服や小物をずっと身に着けてはいないだろうか。シワになりにくいTシャツなどでも、長く着用していると色あせが起こってくる。特に黒系の服は色あせが目立ちやすいので注意が必要だ。
色あせが起きにくい白系の服も、毛玉やほつれがあるとだらしなく見えてしまう。ボタンの取れたシャツやスーツも、ビジネスの場ではもちろんNGだ。
物を大事に使うのは悪いことではないが、財布やバッグなどの小物も、使い込んだ風合いを通り越してあまりにも傷んでいると清潔感を感じられなくなる。
古着やヴィンテージ物にこだわる人も、私服ではおしゃれに映っても、ビジネスだとだらしなさを想像させてしまうことが多い。どんなにお気に入りのアイテムでも、シーンに合わせてきっちりと分けるようにしよう。
見た目の分かりづらさから気づきにくいのが服のニオイだ。一見清潔そうにしていても、服についた汗のニオイがただよってくると一気に清潔感からはかけ離れてしまう。スーツにはタバコや飲食店のニオイなども付きやすく、1日着て出かけるだけでニオイがついてしまうことが多い。
こまめにクリーニングするか、クリン―ニングできない日は消臭スプレーを使って陰干しするなど、細かいケアが必要だ。
また、長年着用していると洗濯やクリーニングをしてもニオイが取れなくなってしまう場合もあるので、適度なタイミングで買い替えるようにしよう。
天候の悪い日が続く梅雨の時期などに起こりやすいのが、洗濯物の生乾きだ。
部屋干しすると生乾きのニオイが出やすく、気づかず着て出かけてしまうと周囲に不快な印象を与えてしまう。洗濯機にかけて長時間放置したあとに乾かしてもニオイが出やすくなるので注意しよう。
生乾きのニオイは、シャツだけでなくインナーや靴下からも出てしまい意外と気づかれやすい。
出かける前に服がしっかりと乾いているか、生乾きのニオイが出ていないかをチェックしてから着るようにしよう。
どんなに良いスーツを着ていても、靴が汚れていると清潔感はダウンする。単なる汚れだけでなく、履き古されていかにも汚そうな靴を履いているのもNGだ。靴はビジネスマンの格をあらわすとも言われているように、同性からも見られているので注意しよう。
革靴の場合はこまめに磨く、布製やキャンバスシューズの場合はブラシでホコリや泥などを落とすなど、しっかりとケアしてから出かけるようにしたい。
ジャケットやコートは、着ていない間にクリーニングに出してから保管する方法が最も効果的だ。クリーニングに出す前のジャケットやコートを保管する場合は、シワやヨレがないか、ニオイがついていないかを確認しよう。
シワやヨレがある場合にはクリーニングに出すか、手洗いできるジャケットであれば洗濯してアイロンを当てる。ニオイが気になる場合には、衣類用の消臭スプレーを使って陰干しすると良いだろう。肩の部分にフケやホコリが付きやすいので、必ず汚れを落としてから保管し、着用前にもしっかりとチェックするようにしよう。
ビジネス用のシャツは基本的にクリーニングに出すことをおすすめするが、毎日のクリーニングはコストも手間もかかるので、自分でケアできるようにしたいもの。財布にもやさしいので保管方法を覚えておこう。
シャツは毎回アイロンがけでシワが出ないようにしよう。最近ではハンガーにかけたままシワを伸ばせるアイロンも売っているので、アイロンが苦手な人もケアしやすいだろう。
襟や袖は皮脂汚れが残りやすいので、洗濯の際には漂白効果のある部分汚れ用の洗剤を付けてから洗うと良い。どうしても汚れが残ってしまう場合は新しいシャツに買い替えよう。
シャツと同じように、カットソーも襟や袖口、脇の部分に汚れが集中しやすくなる。白系のカットソーの場合は洗濯の際に黄バミや黒ずみの汚れ落としに気を遣おう。
黒系カットソーで注意したいのは色あせだ。あまりにも色あせが目立つと清潔感を感じられなくなる。また、カットソーの色を問わずヨレヨレになった襟はもってのほかだ。適度なタイミングで買い替えを検討しよう。
スラックスであればアイロンをかけて、シワがない状態をキープしよう。センタープレスタイプのパンツは、プレスがしっかりと付いているかを確認することも大切だ。汚れやニオイも残りやすいので、保管の際には汗ジミなどの汚れがついていないか、ニオイがついていないかも合わせてチェックしたい。
カバンや財布などの小物は、使い込むほどに愛着が湧き、長く使いたいという気持ちから傷みがひどいまま持ち続けている人も少なくない。長く使い続けたいならよりこまめにケアし、直せるところは補修してから保管するようにしよう。
意外と見落としやすいのが眼鏡のレンズだ。指紋や脂汚れが付いたままになっていると不潔な印象を与えてしまう。目立ちやすい部分でもあるので、眼鏡をかけている人は毎日クリーナーなどでケアしてから保管するようにしよう。
靴の甲の部分は汚れが目立つので、ホコリや汚れが付いている場合にはブラシなどでしっかりと落とそう。革靴の場合はクリームや靴済みで磨いて細かな傷やくすみをケアしてから保管するようにするとベストだ。
かかと部分の擦り傷や靴底の摩擦も意外と見られている。靴底がすり減ってきたら革靴の場合は取り替えるか、買い替えのタイミングと考えて新調するようにしよう。
清潔感を保つためには、毎日の心がけや正しいケア、保管方法も大切だが、服や小物を新調するのも効果的だ。無理に新品を買う必要はないが、シーズンごとに身の回りの物が古くなっていないかを見直すようにしよう。
スーツでも私服でも、長時間着用していると衣服は当然傷みが起こり、繊維の間に汚れや雑菌が付いてニオイも付きやすくなる。古くなった衣服はシーズンごとに見直して買い替えを検討するようにしよう。
特にビジネスシーンでは、仕事相手の性別を問わず自分の印象を左右する。なるべく新しいものを着用するようにしよう。
寒いシーズンが終わったら、コートやジャケットはクリーニングへ出して保管するようにしよう。冠婚葬祭にしか着る機会のない礼服も、しまう前にクリーニングへ出すのが基本だ。
汗や汚れが付いたまま長期間放置してしまうと、シミや害虫によって衣服が傷みやすくなってしまうので注意したい。
シワが気になる場合はアイロンを当ててシワを取るのが基本だ。最近ではシワを防ぐ消臭スプレーなども販売されているので、ハンガーにかけて保管する前にスプレーしておくのも良いだろう。衣服はハンガーにかけて保管しておくようにすると、シワをある程度防げる。床に置いたりソファにかけたりするとシワの原因になってしまうので、ハンガーにかけるのを習慣づけたいものだ。
食べこぼしなどが原因の油汚れは、ケアが早ければ早いほど効果的だ。まずはティッシュなどで余分な油を吸い取って、中性洗剤を薄めて汚れ部分を叩くように塗布する。
数分置いたらぬるま湯ですすぐと落ちやすい。汚れが残っている場合はもう一度洗剤を塗布しなおしてから洗濯すると良い。
首元や袖口、脇など、白系の服で起きやすい黄ばみは、衣類用漂白剤を薄めた水につけ置きすると落ちやすくなる。落ちにくい黄ばみは、こすったり揉み込んだりすると落ちやすくなるので試してみよう。
破れやほつれ、色あせなど、見た目ですぐに分かる傷みについては買い替えるのが無難だ。
ただ、スーツを長期間着ていると、色あせや破れまではいかないものの、生地にテカリが起こってしまう場合がある。特にジャケットの肩周りや背中、パンツの内股やお尻の部分はテカりやすい。
テカリの原因は摩擦や圧力で繊維が寝てしまうことによるものなので、日頃から衣類用のケアブラシを使ってブラッシングするようにしよう。ブラッシングによって繊維が整い、テカリを予防することができる。
すでにテカってしまっているジャケットやパンツは、スチームアイロンで対処するのが効果的だ。
テカリの部分にスチームを当てると、テカリのある繊維に水分が含まれて整えやすくなる。どうしてもテカリが取れない場合は、クリーニング店に相談するようにしよう。
焼肉やタバコなど、翌日残りやすいニオイ。スーツのジャケットやパンツなど、毎日クリーニングができないものは、ホームケアで対処できる。
まず、入浴後の浴室など、湿度の高い場所にハンガーで吊り下げて数時間放置しよう。すると、水分とともにニオイの成分が蒸発して消臭しやすくなる。
湿度の高い場所がない場合は、スチームアイロンの蒸気を当てることで同様の効果を得られる。ある程度ニオイの成分を取り除けたら、衣類用の消臭スプレーを使って夜風に一晩当てるとスッキリと仕上がる。
Tシャツなど簡単に洗えるインナーは、洗濯機で洗ってしまうのがベストだ。ニオイが気になってから洗うのではなく、一度着たら洗濯する習慣を心がけることでニオイを防げるだろう。
蒸気を利用して服のシワを解消してくれるだけでなく、ニオイも軽減させてくれるスチームアイロンは、ぜひ服や小物の手入れ用に持っておきたい万能アイテムだ。スーツやシャツなど、布製のアイテムに幅広く活躍してくれるほか、蒸気が高温であれば除菌や防虫効果なども期待できる。
衣類用のハンディスチーマーなど、ハンガーにかけたまま使えるタイプもあり、アイロンを当てるのがニガテな人も簡単に使えるだろう。
服についてしまったチリやホコリ、フケ、花粉などの細かい汚れを落としてくれるだけでなく、テカリ防止のケアにも使えるのが衣類用のブラシだ。
ブラシは服の繊維の流れを整えて見栄えをキレイに保つ効果があるほか、生地の傷みや毛玉を防いで寿命を延ばしてくれる。少しでも服を長持ちさせたいなら、日頃からブラシを使ってケアする習慣を心がけよう。
革靴の手入れには、レザー用のブラシがおすすめだ。表面に付いたホコリや泥などの汚れを、革を傷つけずに落とす効果がある。最初は手入れが面倒に感じるかもしれないが、慣れると10~15分程度でケアできるので習慣化しよう。
手軽に服の手入れをしたいときに便利なのが衣類用のスプレーだ。皮脂や汗の汚れが気になるものの、すぐには洗えないときもあるだろう。そんな時は除菌や抗菌、消臭、防臭効果のあるスプレーを外出前に使うと、服についた雑菌を排除しながら雑菌が付きにくいようにしてくれる。
雨による傷みを防ぐのにおすすめなのが、防水スプレーだ。特に革製品は、雨や雪に濡れるとシミの原因になったり変色したりしてしまう。出かける前にスプレーケアしておくと雨の多い季節に重宝するだろう。
革靴やスニーカーなども、日頃のケア次第で汚れや傷みを防ぐことができる。靴用のミストやクリームで定期的に手入れすると、ホコリや汚れが付きにくくなり長持ちしやすい。
ミストの中には革やスエード、布など、靴の素材を選ばずに使えるものもあるので、靴の種類が多い人はオールマイティタイプのミストを使うと良いだろう。
また、革製品は乾燥によって傷みやすくなるので、定期的にクリームで保湿することも大切だ。水分や油分を与えられた革靴は、光沢が生まれてキレイに見える。靴用クリームは、週に一度くらいのペースでこまめに塗り直すようにしよう。
清潔感を身に着けるうえで忘れてはならないのは、女子側の意見だ。20代~30代のイマドキ女子に、男性の服のお手入れについての率直な意見を訊いてみた。
ゆりさん
(23歳)
シャツやジャケットがシワシワ、ヨレヨレだと、せっかくスーツを着ていても全然カッコよく見えません。なんか、日頃の生活感?が垣間見えて「私生活、相当乱れているんだろうな」って…。あと、襟とか袖の汚れもけっこう目に入っちゃいますね。気にせず着てるってことは他はもっと汚いのかも…って想像しちゃうともうダメです。(笑)
Enaさん
(34歳)
服装はいい感じでも、靴がボロボロだったり汚れていたりするとげんなりします。靴下とかも汚そうで足もニオイそうだし。飲み会とか靴を脱ぐシーンで特に目立ちますよね。そんな男性にはとにかく近寄りたくない…!思わず避けちゃいます。
おしゃれメンズは自分の体型や顔立ちや雰囲気を研究し、自分に似合うものをよく知っている。しかし、いきなりおしゃれメンズを目指そうと頑張りすぎるとかえって痛い感じになるので、まずは清潔感のある服装から意識してみよう。
高いお金をかけなくても、アイロンでシワを伸ばしたり、色使いを意識するだけで清潔感が増すのでぜひトライしてみよう。
清潔感は1日にして手に入れられるものではない。日々の習慣が何よりも重要だ。このサイトでは、清潔感から程遠い20代営業マンのナイト&モーニングルーティンを紹介している。「自分もやっちゃってるな…」というアウトな習慣はないだろうか?チェックしてみよう。